無料画像でピアノ教室に生徒が集まらない理由
唐突ですが、私が一番嫌いな相談内容がありまして、それが何かと言いますと、
「無料画像で良いんでホームページを作ってもらえませんか?」
私、そんなに怒ったりすることは少ないんですが、こういう相談だけは「自分のピアノ教室にプライドはないのか!?」と頭にきます。
ホームページというのは、自分が作り上げてきたピアノ教室のイメージを、これからピアノを始めたいと思っているお客様に、親切丁寧に伝えるための、いわば「先生の分身」のような存在です。
今まで先生がピアノと一緒に過ごした歴史や経験。ピアノ教室を開設してから、どんな生徒とであるんだろうという緊張とワクワク感。そして、ピアノ教室で巡り合った生徒たち。楽しいことも苦労したことも今までたくさんあったと思います。
そんな、先生が長年に渡って作り上げてきたピアノ教室をイメージするためのホームページを、インターネット上に無料で置いてある写真をやイラストを拾ってきてを作れとは・・・
そんな他人が作った写真やイラストで、先生の分身であるホームページを作れるわけがないです。どうやって他人の写真で先生という世界に一人しかいない人間を表現できるんですか?今までピアノの先生として頑張ってきたプライドはないんですか?と言いたくなります。
そんな無料画像で作ったピアノ教室のホームページは、ピアノを習いたいと思っているお客様に、先生の魅力を何も伝えることはできません。
ホームページに無料画像を使いたくなる気持ちは分かります
ただ、無料画像でなんとかしたい、と思う気持ちも分からないでもありません。
自分の写真を載せるにも恥ずかしいですし、それを見た変な人から嫌がらせをされるんじゃないだろうか?という心配や、生徒さんの写真を載せたいけど個人情報の時代なのでお母さんから断られてしまう。
結果、ホームページを作ろうにも載せられる自分の写真がなく、無料でネット上にアップされている写真を使うしか無い。
こうなると、写真だけではなく教室の住所を公開したら嫌がらせをされるかも、という心配まで湧き上がって、住所をきちんと載せることすらできなくなり、最後には電話番号すら掲載できず、連絡方法はメールだけ。
先生自身からしてみると、自己防衛のためなのでしょうが、自己防衛が生徒さんを呼ぶことまで防御してしまっています。
ホームページ黎明期の昔でしたら、無料画像や他人の画像を使っても、みんながホームページというものを見慣れていなかったので、ホームページがあるだけで凄い!となり、どんなホームページでもそれなりに生徒さんは集まった時代もありましたが、今の時代、誰しもがホームページで情報を調べるプロの時代です。無料画像を使っていることは一目瞭然で見破られますし、そういったホームページは「手抜きのホームページ」と評価され、生徒さんが集まるには、よほど中身の文章が面白いとか工夫がないと不可能です。
ましてや、住所も電話番号も満足に公開していないホームページは、詳しい場所も分からなければ、電話ですぐに問い合わせるという手段も奪ってしまっています。ホームページは教室にたくさんの生徒さんが来てほしいから作っているのに、お客様に不親切な内容では、生徒さんに来てほしくない教室という印象しか与えません。
ホームページは作曲と一緒です
過剰な自己防衛は生徒募集の妨げにしかなりません。
無料画像でもいいか、と言っている教室は、ホームページを見に来てくれた人の心を打つことはありません。
ホームページは作曲と一緒です。他人が作ったものを継ぎ接ぎして作った物は、人に感動を与えません。与えるのは反感だけです。
自分という存在を音符に乗せてオリジナルのものを作り上げていくことと一緒で、ホームページも写真と文字で自己表現して、見る人の心を打つものを作り上げることが大切です。
そういった強い想いが無ければ、生徒さんも写真の掲載を絶対に許してくれないと思います。
(生徒さんの写真をホームページに載せることを保護者に許可してもらうための方法はセミナーメール受講の方に配信しています。)
先生に想いがなければ、生徒さんも動きませんし、先生は自分を守るだけで必死になってしまいます。
ホームページを作るということは、自分の教室に対する想いを見られる、ということを念頭に置いて作ることが重要です。